藤原遥人の東大合格体験記 第1回 僕が東大を受けた理由

息子が自ら勉強するようになるプロジェクト「頭がいい子」ってどんな子?に引き続き、今月から連載第三弾を書かせていただくことになりました藤原遥人です。ついこの間大学受験を終え、2023年4月から東京大学に通っています。今回の連載では僕の大学受験の経験を共有して、中学・高校・大学受験を控える皆さんに受験生活の一例をお見せできればと思っています。第一回の今回は、僕が東大を目指した理由をお話しします。

まず最初に、これからの話が分かりやすくなるよう、簡単に僕の受験情報をまとめました。

合格大学
東京大学文科一類
早稲田大学政治経済学部政治学科
慶應大学法学部政治学科
慶應大学経済学部
受験科目
数学:得意
英語:得意
現代文:ちょっと得意
世界史:ちょっと得意
地理:普通
物理基礎:普通
地学基礎:普通
古文・漢文:大大大苦手
東大模試判定(高3)
B(6月)→D(8月)→C(11月)→A(1月)
高校内での学力
高校受験で開成高校に進学
高1:300位 (勉強サボりすぎました)
高2:100~150位 (ちょっと勉強するようになりました)
高3:100位~150位 (ちゃんと勉強しました)
※学年全体(400人)で受ける校内模試の順位

勉強しないとまずい!

高校生の時にオンライン塾を立ち上げて、毎週全国の中学生に授業をしたり、中学校に出向いて出前授業をしたり、講演会をしたりと、何かを教える側の立場を2年ほど経験しました。そもそも自分が中学生の時、周りの友達がつまらなそうに勉強して授業の文句ばかり言ってる様子をずっと見ていました。本当は勉強は面白くて自分のためにするものなのに、それに気付けず勉強の苦手意識だけが膨らんで大人になってしまうのは勿体ない。勉強の面白さを伝えたい。と思って仲間と塾を始めました。

勉強の面白さに気付いてもらうのに、テストの勉強を教えるところから入るのじゃだめだと思って、「学校で教えないことを教える塾」をコンセプトに色んな授業を試してみたんです。今まで触れたことない内容を年齢の近いお兄ちゃん的存在の高校生に教えてもらえるということで中学生やその保護者さんからたくさん興味を持ってもらえて、テレビに取材されることもありました。生徒の中には勉強の面白さに気付いて自分も授業をしてみたいと手を挙げてくれる子もいました。

オンライン塾を1年ほど続けて、自分がやりたかったことはできたし、ある程度の成功は納められました。しかし、そもそもの根幹である「授業」に自信が持てなくなってきていたのです。学校の授業のアップデートバージョンを自分達の塾では提供したいと思って始めたのに、浅く広くのファスト教養的な授業になってしまっている。先っちょの面白く伝わる部分だけかいつまんで教えてるから、勉強の本質的な部分を生徒に教えられていない。それが嫌になってきました。

なぜそうなってしまったのか。それは、自分達がまだ高校生レベルの知識しか持っていないことが一番大きかったと感じています。先生は開成、灘、慶応、青学、インターナショナルスクールなど同世代の中では勉強ができる子を多く集めていましたが、やはり一つの分野を何年も勉強して色んな本を読んできた学校の先生と比べるとたかが高校生。まだ自分の勉強も完成してない段階で2.3個下の中学生に何かを教えるのには限界がありました。単純に自分の勉強不足。これが現実でした。

それに、学校の勉強以外のことを教えていたことで、学校の勉強の重要性に気付きもしました。国語は語彙力が増えるから言語化能力が上がるし、色んな読み物を読んで自分の当たり前を否定できる。数学は物事を単純化、図式化して考える上で必要だし、理科の前提知識。英語はいうまでもなく。社会は歴史によって時間的に、地理によって空間的に未知な世界を知って、「2023年の日本に生きている自分」という圧倒的に小さい世界に生きている状態から解放してくれる。理科は最先端の技術についていくための前提知識。勉強すればするほど他分野の知識があればなぁと思うので文系理系関係に縛られるよりも学際的に勉強した方がいい。こんなことに気付いて、「学校が教えないことを教える塾」が本当に正しいアプローチのしかたなのか分からなくなってきました。

そういうわけで、人に教える前にまず自分が強くならなきゃいけないと思い、勉強しなきゃまずい! モードに入りました。草野球で活躍するジャイアンが教える野球より、メジャーリーグで活躍する大谷翔平が教える野球の方が良いに決まってます。

周りに流されて東大へ

勉強しなきゃまずい! モードに入ってからは大学選びに奮闘しました。どうせ学ぶならトップの大学で学びたいと思って、高2の頃は海外大を目指して英語の試験や会話の勉強をしたり、エッセイの練習をしたり、奨学金を調べたり。ざっくりですが、海外大の入試は日本と違って半分がエッセイ(課外活動の経験を踏まえて)、もう半分が学校の成績です。オンライン塾をやっていたので課外活動の半分はクリアしたのですが、人の話を50分も聴いていられない性格なので学校の成績がすこぶる悪く、ずっとクラス50人中40位台でした。

海外のトップ大ともなるとオール5が当たり前の世界なので僕の成績では太刀打ちできず、海外大は大学生になったら交換留学か編入、もしくは大学院から進学しようと思って諦めました。高3に上がるタイミングで日本の大学にしようと決め、開成だと東大に行くのが当たり前という空気があるので、当時特に学びたい分野もなかったこともあって日本の大学の中だったら東大にしようと思いました。

東大に行く理由を後付けするとしたらやはりブランド力は大きいです。日本において東大は他の大学と一線を画す知名度とブランド力があります。適当に喋っていても東大生が言うなら説得力が出てしまうし、東大生ですと言えば会えない人とも会える確率が上がる。人が自分の話を聞いてくれる。ちょっと奇抜なことをしても「東大生なのに〇〇」と面白がってくれる。そんな実態があって東大に受かる実力があるなら受けない手はないと思ってとりあえず東大にした、というのが正直なところです。あとは満員電車が嫌いで家から近いのもあります(笑)

勉強しなければ!という気持ちに駆られて大学を探し、周りに流されて東大を選びました。東大生となったこれからは、東大のブランド力を借りつつそれに頼りきりにならずに、自分のやりたい勉強を見つけて突き詰めていこうと思っています。
これから先の連載では、受験期の過ごし方や当時のエピソード、勉強のアドバイスを中心に書いていきます。東大に入って気付いたことや周りの東大生の生態なども話す機会があればしようかなと。楽しみに待ってていただければ嬉しいです!

著者紹介

藤原 遥人(ふじわら はると)

学校で教えないことを高校生が中学生に教え、勉強の面白さを伝える塾、寺子屋ISHIZUEの創業者。開成高校卒業。現在東京大学文科一類に在学中。大学ではダンスサークルとジャズオーケストラのピアノ担当で活動中。

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