フラガールズ甲子園で踊るお姉さんの姿を観てダンス部に入部
「フラには手やからだの動き一つひとつに意味があるんです」と実際に手を動かしながら教えてくれたのは高校3年生のUさん。年に一度開催される全国高等学校フラ競技大会(通称:フラガールズ甲子園)で踊るお姉さんの姿を観てフラに魅了されたという。中学に進学すると同時に憧れのダンス部に入部。未経験からフラの基礎を学び、今では中高合わせて約30名の部員をまとめる部長として奮闘中だ。
「姉がフラガールズ甲子園で踊っているのを観て、わたしもこの舞台に立ちたいと思ってダンス部に入りました。実際に大会を見に行って私も優勝したいなと」

そもそも、部活動でフラダンスができる学校は全国でも数えるほどで、創立から140年以上もの伝統ある関東学院においてもその歴史は始まったばかり。当初は有志による同好会からのスタートだったが翌年の2017年には正式に部活動として認められ、2022年にはフラガールズ甲子園で優勝を果たすという快挙を成し遂げた。今では大会の常連校として名を連ね、8月の大会に向けて週3〜4回の活動が行われている。
2026年8月開催予定のフラガールズ甲子園に出場決定
フラガールズ甲子園とは映画「フラガール」の舞台にもなった福島県いわき市で開催されるフラダンスの競技大会で、フラ文化を通した地域活性化と東日本大震災で被災した地域の復興に寄与するものとして2011年に初めて開催された。今年度で14回目を数える本大会だが、関東学院も10回目の出場に向けて本格的な練習が始まっている。
Uさん:「フラガールズ甲子園では課題曲と自由曲を踊るのですが、自由曲ではその学校が大切にしていることがよりよく見えてきます。学校によって、まったく違うところがとても面白いところです。一つひとつの細かい動きや感情の入れ方によっても踊りが変わるので、フラは観ているだけでも楽しいです!」

「一番楽しいと感じるのは、踊りを観ていただいた方に感謝を伝えられたときです。フラは踊っている方も観ている方も幸せになれるところがあり、みんなに幸せを届けられる踊りだなって思います」と、フラの魅力を語ってくれた。
先輩から後輩へ、代々受け継がれる思い
高校1年生のMさんも中1からフラを始めた部員のひとり。偶然にもUさんと同じくお姉さんがダンス部の先輩で、文化祭や大会で踊る姿を見て憧れを抱いたという。
Mさん:「私の学年は部員が6人いるんですけど、中学生のときは賑やかになり過ぎてしまうというか、友だちと楽しく過ごす時間と真剣な練習との切り替えが難しくて。でも、来年は私たちも大会に出るし、準備をしっかりしないといけません。みんな頑張りたいという気持ちはちゃんとあるので、今は気持ちを切り替えて頑張っています」と大会に向けての意気込みを語ってくれた。

過去2回大会に出場したことのあるUさんに今年の目標を尋ねた。「先生や歴代の先輩方がいつもおっしゃっていたのは感謝の気持ちを伝える踊りをしようということです。優勝することだけが大切というわけではなく、観ていただいている方に感謝を伝えられるような踊りをするのがいちばんの目標です」
内面的なものが踊りにあらわれるからこその難しさ
関東学院の踊りの特徴に挙げられるのが、ハンドモーションと呼ばれるフラ特有の手の動きと、そこに込められた感謝の気持ちだ。内面的なものが踊りにあらわれるからこその難しさが伺える。
「私は感謝の気持ちが伝わるように、父や母など大切な人を思い浮かべながら踊っています。一つひとつの踊りをどう解釈して踊るのかみんなで研究しているところです」とUさん。
唯一の3年生として部長になったときはプレッシャーを感じて悩んだこともあったようだ。
Uさん:「高校3年生になって、私がみんなを引っ張っていかなきゃと思い込んでいた時期もありました。これまで、先生や先輩方に指導していただいたことを私ひとりで後輩に伝えなきゃいけないって。後輩に頼ることが苦手で、どうやってお願いをしたら良いのかわからなかったんです。でも、Mさんや後輩たちから『手伝いましょうか?』といった声をかけてもらうようになってから、少し気持ちが楽になって。後輩たちがいなかったらここまで部活を続けて来られなかったかもしれません。とても感謝しています」
Mさん:「部長はすごいなって私はいつも思っています。自分が高3になったとき同じようにできるのかなって不安はあるんですけど、私もダンス部の歴史をずっとつないでいきたいと思うので、自分なりに頑張っていきたいなと思っています!」とおたがいを思いやる良い関係性ができているようだ。
この夏Uさん率いる関東学院ダンス部「ゴールデンハワイアンズ」がどんな踊りを披露するか、フラに魅了され部活動に全力を注いできたその活躍に注目したい。
