モットーは「真面目に楽しく野球をやろう」
運動部・文化部あわせて47もの多彩なクラブ活動が行われている「城北中学校・高等学校」。人気の野球部、サッカー部をはじめ、50年以上もの歴史がある鉄道研究部やラジオ部など自分の好きを仲間とともに追求できる恵まれた環境が整っている。今回は新体制のチームとして始動したばかりの中学野球部を訪ね、部活動の様子や今後の抱負についてお話を伺った。
「真面目に楽しく野球をやろう」をモットーに掲げ、監督として4年目を迎える小嶋俊介先生。試合結果はもとより学校の教育目標にもある「人間形成」を大切にした指導を心がけ、板橋区代表また都大会常連校として約60名のチームを率いている。「もちろん試合の結果が出て嬉しいに越したことはないんですけど、野球を通じて気持ちの良い人間になってもらいたいと思っています。元気よく挨拶をするとか、仲間と教え合ったり声をかけ合ったりすることもそうですが、作法や振る舞いを大事にすることが良いプレーや視野を広げることにもつながるんです」と小嶋先生。
都大会ベスト８を目指して新チームが始動
新チームのキャプテンに指名された勝又さんは、その理知的な話し方が印象的な2年生。野球も勉強も高みを目指してやり遂げるそんな意志の強さを感じさせてくれる。
「小学生の時はずっとキャッチャーでした。受験勉強と並行しながら小6の1月ギリギリまで野球をしていました。初めて城北に来た時に、広くて設備も充実していて良いなと感じました。大学とか次のステップにつながる学校だという話も聞いて、夏の終わり頃には城北一本で受験しようと決めていました」と勝又さん。新チームのキャプテンになって新たにやってみたいことについて伺うと「まずは先輩たちがやって来たことをしっかり自分たちの代でも繋いでいくこと。実績もあるのでしっかりやれば勝ち進めると思います」と。引退した3年生は秋、夏ともに板橋区の大会で優勝し、都大会へ出場。「先輩たちが果たせなかった都大会ベスト８を目指しています」と今後の目標についても語ってくれた。
チームメイト同士の教え合いや生徒たち自身で考えてプレーすることが大事
東京都内に600以上ものチームがある野球部において上位の大会に勝ち進むことの厳しさは想像に難くないが、野球と勉強の両立、また週4日×１時間半と限られた時間の中で、どのようなことに重点を置いて練習しているのだろうか。
「個人レベルのアドバイスと全体への指導はチームの状況を見ながらその都度軌道修正しています。ただ人数が多いため私ひとりで指導するのはなかなか難しく、チームメイト同士で教え合うといったことがよく行われています」と小嶋先生。毎年3〜4名は未経験から野球を始める部員もいる中でチームとしての強さを保つ秘訣は、この教え合いにヒントがあるのだろう。また練習内容についてもどういったことをしたいか部員に投げかけ、考えさせることも大事にしていると言う。「野球は、かなり複雑なスポーツです。大人が戦術を決めてやらせてしまうこともよくあるんですけど、自分としてはできるだけ彼らにも考えながらプレーしてもらいたい。ですから、指示をしすぎないように意識しています」
高等学校に進学するタイミングで軟式野球部と硬式野球部にそれぞれ分かれるが、7〜8割の部員は野球を続けているそうで、中高一貫校のメリットを活かしてその後の活躍にも期待が集まる。
「どんどん高い目標を目指していけるような人になりたいです」
最後に勝又さんが感じる学校の魅力やいま思い描いている進路について教えていただいた。
勝又さん：
「城北には自分みたいに部活も勉強も両方ともやりたくて入ってくる人もいれば、勉強だけ、部活一筋という人もいて、いろんな人がいる中でみんなで高め合えるのが良いなと思います。勉強も野球と同じで教え合うことが多くて、まわりの意見を聞いて自分の間違いに気づくこともあり、友達って大事だなと思っています。はじめの頃はあんまり友達がいなかったんですけど、今はたくさんいますし学校生活も楽しくなってきました。大切にしていることは、人間関係です。部活内でも意見がぶつかることはあるんですけど、話し合って最終的に分かり合える仲間がいるからこそ今の自分がいるかなと思っています」
「進路については中１のときの担任の先生が“一番を選ぶ”ことをモットーにしていたので、東大を目指して勉強をしています。このくらいで良いかなと妥協するとそこで止まっちゃうので、どんどん高い目標を目指していけるような人になりたいです。大学は理系で、野球をずっとやっているのでスポーツ医学とかも勉強してみたいなと思っています」
小嶋先生と勝又さんから受験生へメッセージ
「勝又くんのように城北には野球も勉強もどっちも全力で向き合える環境があります。仲間と競ったり励まし合ったりしながら自分のやりたいことが叶えられる学校です。野球も勉強も真摯にやりたい方は、ぜひ城北で未来をともに歩みましょう」
勝又さんから受験生へメッセージ「自分もそうだったんですけど、夏休みが終わってからが一番厳しいと思います。あと半年くらい粘っていけば、必ず良い結果が生まれるんじゃないかなと思いますので、がんばってください」
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