新しい連載「部活に勉強に趣味に!躍動する生徒たち」がスタートしました。この連載では、さまざまな分野でがんばっている生徒さんをご紹介します。なぜ、そこに力を入れているのか、なぜ、そんなにがんばれるのか・・・。生徒さんのがんばりを通じて、学校の魅力や校風が見えてくるかもしれません。さっそく、第1回をお楽しみください。
都の陸上競技大会で優勝!勉強と部活を両立
Hさんは陸上競技部に所属し、短距離走を得意としている。昨年8月には、「東京都私立中学高等学校陸上競技選手権大会」の女子中学2年100mに出場し、自己ベストの12.98秒には及ばなかったものの、13.16秒の好タイムで1位に輝いた。
Hさんが陸上競技を始めたのは、中学に入学してから。「実は、母がこの学校の陸上部出身で、その時お世話になった顧問の先生が、私の中1のクラス担任でした。その先生に声をかけていただいたのがきっかけです。でも、最初は勉強と両立ができるか不安で、生活のペースが掴めてきた秋になって入部を決めました」
陸上競技部の練習は週5日。通学に1時間以上かかるため、部活動のある日は帰宅が6時半を過ぎるという。「勉強の時間を確保するために、電車の中で暗記ものを復習したり、お風呂に入る前に課題を済ませたり、隙間時間を有効に使っています。睡眠もしっかりとって、規則正しい生活を心がけています」
自己ベストを更新し、全国大会を目指す
Hさんは小学校時代から、勉強と自分の好きなことを両立させてきた。「打ち込んでいたのは、鼓笛隊とマラソンと、今も習っているピアノです。鼓笛隊は小学校の活動の一環で、4年と5年の2年間参加し、トランペットを担当していました」。マラソンは、5年生まで毎年「S&B杯 ちびっ子健康マラソン大会」に出場して入賞、地元開催のマラソン大会には6年間出場し、毎回優勝していたそうだ。
現在、Hさんが学校生活で一番楽しいのは、部活動だと言う。「高校の先輩がとても優しく、技術的なことはもちろん、精神面でも支えてもらっています。陸上の練習はハードだけれど、みんなで声を出して励まし合っています。目標は、中3で全国大会に出場すること。それには100mで12.48秒の標準記録を突破しなくてはなりません。私は後半のスピード維持に課題があるので、体力を付けるトレーニングをしたり、また、加速のしやすいフォームに改善したりして、自己ベストを更新できるように頑張っています」
一人ひとりの個性を認め、長所を伸ばす学校
Hさんは学校の行事にも積極的に参加し、今年度は体育祭の実行委員も務めた。通常、同校の体育祭は中高合同で開催しているが、コロナ禍で「密」を回避するために、2年連続、中高別に実施された。「学年対抗なので、2年生が一致団結して頑張ったのですが、3年生には勝てませんでした。来年こそは優勝したいです。でも、できれば体育祭は中高が一緒にやれたらいいですね。その時はまた実行委員をして、運営にも関わってみたいです」
部活動や行事に全力で取り組み、勉強もコツコツと努力を重ねているHさん。好きな教科は美術で、嫌いな教科はなく、将来の進路は薬剤師を考えているそうだ。「薬の開発に興味があります。他にも健康食品の開発や、野菜が好きなので、より健康にいい野菜の品種改良をしてみたいです」と夢が膨らむ。
最後にHさんは受験生にこんなメッセージを送った。「桐朋女子は生徒の個性を大事にし、一人ひとりの長所を伸ばしてくれる学校です。生徒同士も相手を認め合い、雰囲気も和気あいあいとしているので、楽しい学校生活を送ることができると思います」