ICTとは
「タブレット端末を生徒一人に一台貸与」「学習支援ツールを使ってアクティブ・ラーニングを実施」などという言葉をよく耳にすることからもわかるように、今日の教育現場では、多くのガジェットやデジタルツールが利用されています。「ICT教育」という言葉もよく耳にしますね。ICTとは、Information and Communication Technologyの頭文字をとったもので、情報通信技術と訳されます。ICTが教育にもたらした影響は、非常に大きなものがあります。まずは、その効果から見ていきましょう。
ICT教育の効果
まず、真っ先に挙げられるのが、効率化です。例えば、数学の授業。従来なら教員が、時間をかけて図形を黒板に書いていましたが、タブレット端末などを使うとすぐに全員で共有することができます。また、生徒たち全員の答えを一瞬にして電子黒板に映し出すことも可能です。
また、理解が進んでいる生徒は、先の問題に進むことができる一方、つまずいている生徒は、繰り返し基礎に取り組むことができるなど、生徒一人ひとりの理解度に応じた学習ができることもメリットとして挙げられるでしょう。さらに、インターネットを活用した調べ学習などにより、生徒たちは、情報を選択し活用する「情報活用能力」を習得できるという効果も指摘しておきたいところです。
しかし、もっと本質的なところで重要なのは、ICT教育が、学力向上に高い効果があるということでしょう。文部科学省の調査研究にも、ICTを活用した授業が、児童や生徒の意欲を高め、理解を高め、思考を深め広げることなどに効果的だというものがあるのです。もちろん、今後、さらに新しい利用法が生み出されることによって、ICT教育の効果は、さらに大きくなっていくに違いありません。
ICT教育の現状と課題
文部科学省は、日本におけるICT教育の現状について、以下のように把握しています。「学校のICT環境は、文房具と同様に教育現場において必要不可欠である。 一方で、学校のICT環境が脆弱であること、地域間格差があることは危機的な状況。整備が進んでいない原因としては、必要な機器の整備コストが高いことや、そもそもどのような整備を 行うべきか判断がつかないことなどが挙げられる」(「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」2019年)。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、生徒たちが登校できなかった期間は、オンラインによる授業やホームルームなどにいち早く取り組めた学校と、そうでなかった学校とにわかれました。平時に、どれだけICT教育に取り組んできたのかが、対応の差としてはっきりと現れた形です。志望校選びの際にも、ICT教育への取り組みが一つの重要な指標となることは間違いないでしょう。
ICT教育に積極的に取り組む学校の事例
『高校受験スタディ』では、ICTを活用した学校の事例について、さまざまなコンテンツを紹介しています。以下は、その一例です。
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ぜひ、志望校選びの参考にしてください。