女子校 今、共学校人気の中で【教育keyword series9/高校編】

人気を集める共学校

近年、男女共学校の人気が高まっています。その理由は、様々なことが考えられますが「社会に出たら男女一緒に働くのだから、中学・高校も共学の方がいい」「小学校まで男女一緒だったのだから、その方が自然」と考える人が増えていることが大きいのではないでしょうか。

女子校の位置付け

ここで、日本における女子校、女子教育の変遷を少し見てみましょう。江戸時代には、一部、女子だけの寺子屋もありましたが、その多くは男女共学でした。明治に入って、1872年(明治5年)の学制、1874年(明治7年)の女子師範学校設立、1899年の高等女学校令と性別を問わず、すべての国民に教育をという考えが強まり、女子教育にも力が入れられるようになりました。

ところで女子校というと、かつては「箱入り」「お嬢さま」「良妻賢母」というイメージが強かったものです。そのルーツはこの明治時代に形作られました。まさに「良妻賢母」こそがこの頃の女子教育の理念だったのです。

女性の社会進出が進んだ今、そのような女子教育は時代にそぐわない面があることは否定できません。女子校は、時代遅れ。その役割は終わった、ということなのでしょうか。

男女は平等、でも特性はそれぞれ

決してそんなことはない、と『高校受験スタディ』は考えます。男女の成長曲線は多くの場合、異なっています。成長度合いが異なると、どちらかがどちらかを頼ってしまうということにもなりがちです。男女別学とするのは、女子にとっても男子にとっても意味があることなのです。

成長の早い女性ということで言えば、異性の目を気にすることなく、伸び伸びと学ぶことができるというのも女子校の一つの大きなメリットです。見た目を気にしすぎることなく、自分らしさを育むことに集中できる時間は、とても貴重なものでしょう。

これからの女子校に求められること

それでは「良妻賢母」を脱し、時代が求める女子校とはどのような学校なのでしょうか。ここで考えてみたいのは「M字カーブ」と呼ばれる現代日本に顕著に見られる現象です。第一子を出産する年齢の前後で女性の労働力率が低下し、その後、職場に復帰する。これをグラフにすると「M字カーブ」となるのです。

少子高齢化が加速する日本にあって、働き盛りの女性が一時的にではあっても仕事から遠ざかざるを得ない。これは、決して望ましいことではありません。もちろん、この問題は、社会全体で子育て支援をどのようにしていくのかという大きな課題として捉えるべきものではあります。

しかし、女子校が行う女子教育の中で、女性の特性を生かした課題解決力を女性自身が獲得していくということには、むしろ今、この時代だからこそ大きな意義があるのではないでしょうか。『高校受験スタディ』では、数多くの女子校を取材、その教育の特色を紹介してきました。以下は、その最近の例です。

▶︎女性の年齢階級別労働力率の推移(男女共同参画局HPより引用)

中村高等学校

コロナ禍でも時期を見極め、留学を実施。
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立川女子高等学校

大学や専門学校と連携し、将来に繋がる学びを体験。
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品川エトワール女子高等学校

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ぜひ、女子校の魅力にご注目ください。

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